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SF乱学講座2005年5月の予定

タイトル:「日本粉食史上の一問題 ― 麺は面状のものも麺ではないか」

講師  : 宮坂収一 SF乱学講座世話人

開催日時:2005年5月1日 日曜日 午後6時15分〜8時15分
参加費:千円
会場:高井戸地域区民センター(地図)3F 第4集会室

講師紹介:
  このサイトでは用務員Aこと宮坂と申しております。SF乱学講座の世話人をさせていただいています。
 博物館・資料館などの展示をする業者さんの下請けを主に、文献を中心とした資料調査を仕事にしています。
 仕事がなくても、たいてい同じような調べ物をしています。

講義内容紹介:
  『「ひっつみ」という最上のワンタンみたいなものを食べたのだけれど、何か由来が分らないかな』、
 という依頼で調べ物をしたことがあるのですが、そのときには、明治初期には旧南部藩の北の方で確実に
 食べられていて、そこでは日常の食べ物であることくらいくらいしか分りませんでした。
  調査を依頼した方が『「ひっつみ」のおいしさの洗練のされ方は、中国からの引揚者の人たちが持ち込んだと思われる』
 と納得しないので、いろいろ確認しましたが、満州建国以前から食べられていたことは間違いないのに、
 小麦粉の加工品の歴史を書いた本にはこの食べ物が ほとんどでてこないのです。
  出てくるときは説明として、スイトンの ようなものと書かれています。
 『スイトンのようなふわふわしたものとは絶対違う。』と調査を依頼した方がおっしゃるので、
 調べる範囲を広げていくと、日本麺類学の盲点といってもよさそうなことが、
 「ひっつみ」の周囲に存在することが分ってきたのです。

 また、この過程でインスタントラーメンの起原として考慮すべき一つの食べ物に気が付きました。
 「せんべい汁」といいます。これは「ひっつみ」の分布圏の一部にある料理です。

 このあまり考察されていない2つの食べ物を中心として、日本の粉食の歴史を見直してみるつもりです。

会場は、京王井の頭線高井戸駅のプラットホームから見えています。特大の煙突が目印です。
駅の改札口をでてすぐの歩道橋で、環状8号道路をわたって下さい。
そこから、井の頭線沿いの横道を少し入って、左手の方向にある階段を上って広場に出たところの建物です。

 いつも近くで二次会をやっています。だいたい10時くらいまでです。